校長室通信 第9号      R05.12.20

生成AI

校 長 久 保  肇(本校7期生)

 先日、職場の忘年会を行いました。開催に際し、冒頭の私の挨拶は、以下の通りです。

 皆さん、本日は手稲高忘年会にご参加いただきありがとうございます。また、この忘年会を準備、企画していただいた幹事の皆さんにも重ねて感謝申し上げます。
 今年も先生方皆さんが教育の現場で精力的に活動し、生徒達の成長を支えてくださりました。本当にお疲れ様でした。忘年会という機会を通じ、これまで1年間の成果を振り返りお互いの労をねぎらい合いながら楽しい時間を過ごしましょう。
 結びになりますが、来る年が3年次生の進路を含めよい年となることを願って挨拶とします。本当にお疲れ様でした。
 
 というものです。実は、この挨拶文は、「手稲高、忘年会、校長挨拶、教職員への激励」という四つのキーワードを入力して、生成AIによって作った手抜きの挨拶文です。 挨拶の後に教職員にネタばらしをし、それなりに形になること、使いようによっては便利であることをお伝えしました。しかし、少し形式的すぎたり、面白みがなく、インパクトに欠ける挨拶文です。 生成AIをどのように使うかは、教育界を含めルールづくりが急がれます。今後はそのルールの中で、働き方改革を進める学校現場において、より合理的、より効率的なものが導入されることが多くなります。 しかし、手抜き挨拶文と同様で、結局良い教育とするためには、目の前にいる様々な個性を持った生徒に対し、生身の教師がどうのように対応し、生徒へ個別最適化を図るかどうしても必要であり、今のところAIの力だけでその実現は難しそうです。 今後の学校においても、結局は、教師一人一人の心の通った指導が、学校への信頼となることを手抜き挨拶文の作成で再確認したところです。